CBRN レジリエンスワークショップにおけるストーリー マップの活用

危機管理におけるストーリー マップの活用事例を紹介します。

当社は、2017 年 10 月 23 日~ 25 日に東京都港区台場で開催された危機管理の国際ワークショップである「International Workshop CBRN Resilience ~時間とともに拡大する災害に対する国際協力枠組みの構築~」において、テロや災害発生時の状況認識統一を目的としてストーリー マップによる支援を行いました。本記事では、ワークショップでの支援内容について紹介します。

■ CBRN ワークショップについて

CBRN(または CBRNE)とは、Chemical(化学)、Biological(生物)、Radiological(放射性物質)、Nuclear(核)、Explosive(爆発物)の頭文字を合わせた言葉であり、これらに由来するテロや災害の総称のことです(参考:Wikipedia)。

本ワークショップは、防災科学技術研究所および米国の学術機関である NASEM の主催により、CBRN 災害の発災に備えるための国際的な支援と、受援の枠組みを構築するための準備会合的な位置づけで開催されました。国内からは政府機関・自治体・研究機関・大学・民間企業など約 80 名が、海外からは政府機関・学術機関を中心に 16 ヵ国から約 40 名が参加しました。

■ ArcGIS プラットフォームを用いた CBRN 災害シナリオのストーリーテリング

本ワークショップは、川崎港を舞台にしたタンカー衝突事故を発端とする東京湾全域と首都圏に及ぶ大災害発生シナリオに基づき、参加者を複数のグループに分けたディスカッション形式で行われました。当社は、シナリオの舞台が広範囲に及ぶこと、また訪日客等による地理的な理解を円滑に進めるため、シナリオを当てはめたストーリー マップを作成し、本ワークショップのサポート ツールとして提供しました。ワークショップでは、プレナリー セッションでのシナリオ概要説明やグループ別のディスカッションでの状況説明等において、ストーリー マップが活用されました。

CBRN レジリエンスワークショップ ストーリー マップ

このストーリー マップは、文章と地図やその他コンテンツ(写真、動画など)を組み合わせて説明することができる「ストーリー マップ ジャーナル」という機能を用いて作成されています。マップ中には、化学物質の飛散やオイル流出範囲等の災害状況の説明とともに、避難所開設状況を示すダッシュボードやリスト等を多用し、数値と地図を交えて災害状況を分かりやすく伝達するための工夫がされています。

<図をクリックすることで、実際にワークショップで活用されたストーリー マップを閲覧できます。>

※左上の「Change language」をクリックすると、日本語版と英語版を切り替えることができます。

※ストーリー マップの内容は、本ワークショップ向けに設定された架空のシナリオです。

危機管理分野でのストーリー マップの活用事例としてご活用ください。

■関連リンク

ArcGIS Online 製品ページ

ストーリー マップ

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