9 月 4 日に、64 bit デスクトップ GIS の ArcGIS Pro 2.4 をリリースしました。今回は、画像系の新機能をご紹介します!
ピクセル エディター
ArcGIS Image Analyst エクステンションにラスター データや画像データのピクセル値を対話的に操作できるピクセル エディター ツールが追加されました。
ピクセル エディター ツールを使用して、ラスター データセットに対して以下の様々な編集タスクを実行することができます。
- 標高データを編集し、穴や外れ値、ノイズなどの異常値を削除
- ピクセル、領域、オブジェクトを再分類
- 機密領域のぼかしや、墨消し
- 数値表層モデル (DSM) から建物等の地上フィーチャを削除し、数値地形モデル (DTM) を作成
- 衛星画像から雲のある領域を別のピクセル領域に置き換え
ピクセル エディターについての詳細は、ArcGIS Pro のピクセル エディターをご参照ください。
多次元ラスター
ArcGIS Pro 2.4 では、主に気象データや海洋データ (気温、湿度、風速、風向など) を格納する多次元ラスターの機能が強化され、CRF (Cloud Raster Format) 形式での多次元ラスター データのストレージもサポートされるようになりました。[ラスターのコピー] ツールで多次元モザイク データセットを CRF 形式に変換することができます。
また、多次元ラスター データを管理、分析する新しい 4 つのツールが追加されました。
- [多次元情報の構築] ツール
多次元情報を含んだモザイク データセットに多次元メタデータを生成するツール (要 Standard エディション) - [多次元転置の構築] ツール
大規模な多次元データセット内のすべてのスライスにわたってピクセル値にアクセスするときのパフォーマンスを向上させるツール - [多次元ラスターの集約] ツール
多次元データの変数を時間や深さ、高さなどのディメンションの指定範囲で集約するツール (要 Spatial Analyst または Image Analyst エクステンション) - [多次元異常の生成] ツール
多次元ラスター内のスライスごとの空間的な異常を見つけるツール (要 Spatial Analyst または Image Analyst エクステンション)
バリアを考慮したユークリッド距離およびユークリッド方向
ArcGIS Spatial Analyst エクステンションで利用できる [ユークリッド アロケーション]、[ユークリッド方向] および [ユークリッド距離] ツールにバリアを入力できるようになりました。
例えば、[ユークリッド距離] ツールで航行距離を求める際、迂回しなければならない島や航行禁止区域をバリアとして入力することで、これらの区域を考慮した結果を出力することができます。
いかがでしたでしょうか。ArcGIS Pro 2.4 ではこのほかにも、大小さまざまな画像系機能が追加、改善されています。ますます便利になる ArcGIS Pro でより高度な画像解析をお試しください!
ArcGIS Desktop 製品をお持ちでない場合は、トライアル版でエクステンションもお試しいただけます。
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