Drone2Map for ArcGIS はドローン等で取得した位置情報をもつ画像から簡単にGISデータを作成できるソフトウェアです。取得した画像からオルソ画像を作成するだけでなく、点群データを作成することもできます。
今回は Drone2Map for ArcGIS で点群データを出力する方法、またそれを ArcGIS Desktop を使って 3D 表示する方法をご紹介します。
Drone2Map for ArcGIS では出力したオルソ画像や 3D メッシュなどを表示するビューアーがありますが、点群データを表示するビューアーはないため、点群データの表示には ArcGIS Desktop を利用します。これまで ArcGIS Desktop で点群データを表示するには、LAS ファイルを LAS データセットに変換して読み込む必要がありましたが、先日リリースした ArcGIS Pro 1.4 では、LAS および ZLAS ファイルを標準でサポートするようになったので、LAS ファイルを直接読み容易に 3D 表示できるようになりました。
まずは、Drone2Map for ArcGIS で点群データを作成します。
■Drone2Map for ArcGIS で点群データを出力
- Drone2Map for ArcGIS で、[3D Mapping] プロジェクトを作成します。
- [Processing Options] をクリックし、[3D Products] タブを確認すると、デフォルトで [LAS] のチェック ボックスがオンになっています。
処理を実行する前に [Processing Options] を開くと処理内容を確認することができます。他のプロジェクトを選択していてもここで処理項目を追加することができます。
Drone2Map for ArcGIS で出力できる点群データのファイル形式は LAS , PLY , XYZ の3種類があります。その他の出力可能なデータは「Drone2Map for ArcGIS -製品詳細-出力可能データ」をご参照ください。
- [Start] ボタンをクリックし、処理を実行します。
3D Mapping のデフォルト設定のまま処理を実行するだけで、LAS ファイルが出力できます。
処理が終了すると、マップ上には 3D メッシュが表示されます。
LAS ファイルはプロジェクト作成時に指定したフォルダー内の Products/3D に格納されます。
LAS ファイルが確認できたら、ArcGIS Desktop を使用して表示してみましょう。
■ArcGIS Pro で 3D 点群表示
ArcGIS Pro 1.4 を利用して、Drone2Map for ArcGIS で出力した LAS ファイルを表示します。
- ArcGIS Pro で [空のプロジェクト] を選択し、新しいプロジェクトを作成します。
- [挿入] タブにある [プロジェクト] グループの [新しいマップ] をクリックします。背景地図が挿入されます。
- [マップ] タブにある [レイヤー] グループの [データの追加] をクリックします。
- [データの追加] ウィンドウで、Drone2Map for ArcGIS で作成したフォルダーから LAS ファイルを選択します。
[OK] をクリックすると、点群レイヤーが自動的に [コンテンツ] ウィンドウへ追加され、マップに 2D 点群が表示されます。
ArcGIS Pro の [表示] リボンの [表示] グループにある [変換] をクリックすると、3D 表示が追加されます。また、マップをドラッグして移動させることが出来るので、2D と 3D を並べて表示させることができます。
ご紹介したように、Drone2Map for ArcGIS で出力した点群データも ArcGIS を利用すれば、2D/3Dで可視化できます。[表示設定] の [シンボル] からシンボルを変更し、標高表示だけでなく RGB 表示にもできます。
その他にも Drone2Map for ArcGIS では、LAS ファイルを出力することで、Drone2Map for ArcGIS 上で体積を計測することができます。
この機能については、第13回 GISコミュニティフォーラムの地下 1 階ホール B のメインステージで以下の時間帯にご紹介しますので、是非ご参加ください。
■スポンサー・ESRI ジャパン デモンストレーション
- 5月17日(水)16:55~17:10
- 5月18日(木)17:05~17:20
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