南海トラフ巨大地震の被害想定を地図上に可視化しました

南海トラフ巨大地震の被害想定マップ

去る 9 月 1 日は防災の日でした。政府は南海トラフの巨大地震を想定した総合防災訓練を行いましたが、内閣府の南海トラフの巨大地震モデル検討会において検討された震度分布や液状化の可能性などのデータが提供されていることはご存知でしょうか?
これらのデータを可視化し、ArcGIS Online 上に公開しました。こちらから、各 Web マップへアクセスすることができます。

南海トラフ巨大地震の被害想定マップ(震度)

これらのデータはどなたでも閲覧することができます。以下に、各種ツールを利用した閲覧方法をご紹介します。

Web ブラウザーで利用する
参照したい Web マップの [開く] から [マップ ビューアーで開く] を選択します。

Webマップを開く

南海トラフ巨大地震の被害想定マップ(液状化)

ArcGIS Online 組織向けプランをお持ちの方は、マップ上でルート検索を行ったり、住所情報からポイントを作成したりすることができます(これらの操作はクレジットを消費します)。

スマートフォンで利用する
スマートフォンでも Web ブラウザーから Web マップを閲覧できますが、Esri のスマートフォン用アプリ「Explorer for ArcGIS」を利用することで、より快適に Web マップを閲覧できます。
スマートフォン アプリを起動したら、[マップの検索] ボタンをタップし、たとえば「南海トラフ」と検索します。そして閲覧したい Web マップをタップするとマップを閲覧できます。

南海トラフスマホアプリ参照

Excel で利用する
ArcGIS Online 組織向けプランをお持ちの方は、ArcGIS Maps for Office を使用して Excel 上にマップを作成し、ArcGIS Online の Web マップを閲覧することができます。また、Excel 内にある住所情報から、マップ上にポイントを作成することができます(これらの操作はクレジットを消費します)。

5_2
Excel で利用する方法は、ブログ記事「Excel 上で地図を作成してみませんか?」をご参照ください。また、Excel から ArcGIS Online の Web マップを閲覧するには、ArcGIS Maps for Office の最新バージョン 2.0.2 のインストールが必要です。

ArcGIS for Desktop で利用する
ArcGIS for Desktop をお持ちの方は ArcGIS Online に公開されている Web マップ を ArcMap へ追加することができます。たとえば ESRIジャパン データコンテンツの基本単位区別集計を、Spatial Analyst または 3D Analyst を使用して人口密度解析を行い、人口密度データを作成して被害想定マップと重ね合わせると、人口の多い地域でどの程度の被害が起こる可能性があるのか可視化することができます。

6_2
※国勢調査の最小集計単位である基本単位区における人口総数

そのほか、ArcGIS API for JavaScript や ArcGIS Runtime SDK を使って Web マップを参照する独自のアプリケーションを開発することも可能です。

今回公開したデータは内閣府の南海トラフの巨大地震モデル検討会において検討された一部のケースです。今後、すべてのケースを公開していく予定です。各データの詳細につきましては、内閣府の Web サイトで公開されている資料をご参考ください。
なお、データを利用したことによって生じたいかなる損害に対して、ESRIジャパンは一切責任を負いません。予めご了承ください。

また、可視化したデータは表示範囲に制限を持たせています。縮尺レベル 6(1:9244649) ~ 14(1:36112)の範囲でデータが表示されます。ArcGIS for Desktop でご利用の場合、ArcMap に追加した Web マップの [レイヤ プロパティ] ダイアログで下図の用に更に設定を行ってください。

7_2
震度、液状化、浸水深はあくまでも予測データです。特に浸水深に関しては、ある地点の数値だけを見るのではなく、どの地域が浸水する可能性があるのか面的に捉えてください。災害が起こらないことに越したことはありませんが、住んでいる地域でどの程度の被害が起こる可能性があるのか把握しておくことは、いざという時の行動に影響すると思います。皆さんの普段からの防災意識の向上に、これらのマップがお役に立てば幸いです。

■関連リンク
ArcGIS Online
ArcGIS Online 資料ページ
Esri Maps for Office バージョン 2.0.2 をリリースしました